[ 日本における薬物乱用の歴史 ]

・昭和20年以前 [戦前・戦中期]
麻薬(あへん、コカインなど)があったが、乱用者はごく少数。

・昭和20年代 [社会的混乱・退廃的風潮・戦災復興]
覚せい剤の乱用者が急増。ピーク時の検挙者は5万人以上にのぼる。強力な法規制と取締りが行われる。(昭和26年、覚せい剤取締法施行)

・昭和30年代 [工業開発期・生活水準の向上]
覚せい剤に代わって、麻薬(ヘロイン)が流行。国際的な密輸ルートで大量に流入。
少年の“睡眠薬遊び”“鎮痛剤遊び”も問題化(昭和38年、罰則強化、麻薬中毒者に対する措置入院制度導入)

・昭和40年代 [高度経済成長から安定経済成長へ(石油ショック、ドルショック等)
都市化・核家族化・高学歴社会・情報化社会・価値観の多様化・国際化の進展]
少年の間でシンナーの乱用が流行、社会問題化する。(昭和42年に2500人くらいだった補導人員が翌43年には2万人強まで増加)
一方、成人の間では、覚せい剤の乱用が急激に増え始める。(検挙者の大半が暴力団関係者)

・昭和50年代
覚せい剤の乱用者が依然増え続ける。昭和50年以降は検挙者が2万人前後で推移。58年以降は覚せい剤押収量も増大。乱用が一般市民の間に広がり始める。
女性の乱用者の増加、少年のシンナー乱用、大麻の拡大傾向、コカイン汚染など、ますます深刻な状況が続く。

・平成8年〜現在
「第三次覚せい剤乱用期」と言われるように、平成11年には覚せい剤の押収量が史上初めて1トンを超え、同時に、若年層への汚染が浸透している。また、平成16年には、MDMA等錠剤型合成麻薬事犯及び大麻事犯の検挙人員が、いずれも過去最高となるなど大変深刻な状況にある。