[ 依存症とは ]

●1回だけなら大丈夫、いつでもやめられる、そんな甘い考えこそ危険です。

 乱用される危険のある薬物は、"こころ" つまり、精神に影響をあたえる作用をもっています。中枢神経を興奮させたり、抑制したりして、幸福な気分やそう快感、お酒に酔ったような感じ、不安が消えていく感じ、知覚の変化、実際にはないものが見えたり聞こえたりする幻覚・幻聴などをもたらします。

 しかし、薬物乱用のもっとも恐ろしい特徴は、何度もくりかえして使いたくなる「依存性」という性質をもっていることです。乱用をくりかえす人は、「快感を得るため」ではなく、いつまでもなおらない疲労感やイライラ、不安からのがれるため、つまり「不安感をなくすため」に薬物に頼らざるを得なくなります。そうして、薬物なしではいられなくなるのです。しかも覚せい剤などいくつかの乱用薬物には、使用をくりかえしているうち、それまでと同じ量では効かなくなる「耐性」という性質があります。

 1回だけと思って始めた人も、薬物の「依存性」と「耐性」によって使用する量や回数がどんどん増えていき、自分の意志ではやめることができなくなり、どうしようもない悪循環となるのです。  

●精神的依存と身体的依存

●形成過程

●生物学的理解